熊野本宮
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山の神の話

栗栖さんに発心門(じけのひとは、「ほっしんぼ」と発音)地域に祭られている、山の神様について話していただきました。
栗栖さんの音声がこちらから聞けます

発心門から少し寄り道をしたところにある、小さな山の神様の話。
この地域以外にも、小さな祭がたくさんあり、それぞれの神様が祭られている。
わがらの暮らしの中には、こんな祭が季節の行事として暮らしの中に溶け込んでいるのです。

発心門地域の山の神 昔は、じけじけにそれぞれの「山の神」がありました。
春になると神様がおりてきて、野の畑や田んぼを見守り、
秋の収穫した後、また山に帰っていく。昔は春と秋の年2回お祭をしていましたが、今は秋だけになっています。
現在は11月7日に地域の人が集まってお祭をしています。


山の神は女性と言われており、女性はおまいりできなかったのですが、
今は地域の人数も少なくなってしまい、女性もみんな参加していますよ。
削り花 この神様はとても嫉妬深い神様だそうで、
お祭の時に魚を御供えするんですが、きれいな魚だと嫉妬してしまうのだそうです。
そこで、「おこぜ」というぶかっこうな魚をお供えしていたそうですが、
今は省略されてしまっているとのこと。

あと、変わっているのがこの「削り花」。(石のまわりにたっているもの)
これは毎年供えるのですが、これは男性のシンボルを表しています。
山の神様は女性なので、御供えは男性のシンボルなのです。
これは木で作ってあるのですが、各集落で形が違っていたようです。

〜栗栖さんのお話より〜

「祭の日には、じけの人がたくさん集まって酒を飲みます。
この日は絶対に山に入ってはいけないとされています。
これは「今日は山の仕事を休もう」ということだと思うのですが、
言い伝えによると山の神がこの日に山の木を数えるので、
この日に山に入ると人間が山の木として数えられてしまい、
帰ることができなくなってしまうと言われています。

この発心門の山の神は、御身体は檜(ひのき)なのですが、
こんなに枝がいっぱい出ている檜は珍しいんです。
千十檜(せんじゅうひのき)といいます。木としてもとてもおもいしろい木ですね。
年数もかなり経っていると思います。
熊野古道からは少しそれますが、時間があればこの山の神様にも手を合わせてもらいたいですね。
「木に感謝する」ということですね。労働に感謝する。そういうことですね。
発心門では、この祭をとても大切に守っております。」

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