雨の為に4月15日の予定が16日に順延された、熊野本宮大社例大祭のメインとも言える渡御祭。
このお祭は伊弉冉大神の和御霊(にぎみたま)を神輿に移し、湯登神事で素戔鳴命の
御霊が遷った稚児が先導をして、元の社地(大斎原)に帰るというものです。
この和御霊(にぎみたま)は柔らかく人々を受け入れ、平和・静穏などを示すものとされていますが、
もう一つ、荒御霊(あらみたま)というものもあり、これは旧社近くの産田社にお鎮まりになっています。
和御霊に対して、荒御霊は新たな命を生み育て、女性特有の肉体的・精神的なものを示すとされています。
本宮大社の階段は158段。まずは真名井社へ。 | 地元の生徒さんたちも。 |
鳥居をくぐると国道沿いに歩きます。 | 色とりどりのあげ花は大社に献花されたものです。 |
午後1時過ぎ、本宮大社から行列が出発しました。
神職、氏子総代会、天狗(猿田彦)、修験者、御神輿、稚児、雅楽奏者、舞の中学生、太鼓、子供神輿等々の
長い行列が続きます。
神様の年に一回の里帰りをお祝いし、それを受けるとその年一年家内安全・無病息災であるという
言い伝えのあるあげ花。挑花、渡し花ともいいます。
鳥居の前ではたくさんの方が行列を待っています。ここから、まず湯峰方面に向かう途中にある真名井社に。
ここでも神事を行い、旧社である大斎原へ向かいます。大斎原へは、御幸道ではなく音無川を渡っていきます。
音無川を渡って大斎原へ。小さな川ですが、とてもきれいです。 | 子供神輿や御田植神事の子供たち。 |
大斎原に到着すると神事が始まります。
九鬼宮司の祝詞奉上に続き、男の子の大和舞、女の子の巫女舞、御田植神事の「田植舞」、
稚児による「八發神事」(やさばきしんじ)が行われ、最後に熊野修験道「山伏」による採灯大護摩供が行われます。
行列がすべて大斎原に到着すると神事が始まります。 | 大和舞の男の子たちは少し恥ずかしそう・・・ | |
「有馬の崖(ありまのいわや)の歌」と「花の岩屋(いわや)の歌」にあわせて舞いを奉納します。 伊弉冉を祀っている花の窟神社(はなのいわやじんじゃ:三重県熊野市)と本宮大社が深い関係であることを感じさせます。 |
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巫女舞の女の子たち | 御田植神事のかわいい早乙女たち | |
男の子はクワと天秤のなかに苗、女の子達は榊をもっています。 | 八發神事(やさばきしんじ)は稚児が3回まわりますが・・・。 疲れて寝ている子もいたして、お父さんが回しています。 |
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山伏問答の後、修験者が四方に弓を放ちます。これを拾うと御利益があると言われています。 | みんな餅ほりが大好き!奇声?を上げながら餅を拾います。赤色の餅を拾うと、御利益のあるあげ花と交換してくれます。 |
大斎原での神事を終えると、 行列は御幸道を通り本宮大社に戻ります。 そして還御祭を行いすべてが終了します。 春の例大祭は毎年4月13日〜15日にかけて執り行われますが、昭和22年頃までは4月8日の宮籠(みやごもり)の祭からとされていたそうです。 この日はお釈迦様の誕生日で、仏教だと花祭りの日。 お祭りは日本書記にある 「花咲く春の頃、花をもって笛・太鼓・鼓をならして賑やかに花の窟(はなのいわや)に伊弉冉大神をお祀りした」この形式のままに執り行われているそうです。 |
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大鳥居をくぐり両側に田んぼを見ながら通る、御幸道から本宮大社に戻ります。 | 本宮町商工会青年部主催講演会 「熊野信仰について」 熊野本宮大社 九鬼宮司のお話より |
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