熊野本宮 人物風土記
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 皆地笠の唯一の細工師
   芝 安男さん


 和歌山県知事指定の伝統工芸品 皆地笠 をただ一人作り続けている芝さんは、本宮町の皆地地区に住んでいる。
 平安時代、身分の高低に関係なく広く愛用された故をもって「貴賎笠(きせんぼ)」と称されていたが、いつからか産地の名をとってまたの名を「皆地笠(みなちがさ)」ともいわれるようになった。
皆地笠の他にも茶道具、あんどん、花かごなどを作っており、自宅の工房にはいろんな作品が並んでいる。

こちらのブログでも御紹介しています
皆地笠はひとつ、ひとつが手作業

後継者問題は厳しい・・・ 「後継者がいないこと。それが残念でしかたない。」
芝さんは寂しい表情で、こう話された。
「その伝統は平安時代から今日まで引き継がれてきたが、
今は後継者がいない。
大阪や奈良から弟子入りの志願者は何人かあったが、
檜材の見極めに熟練さが
必要な事などが理由で、断念してしまった。
自分の代で途絶えるのが残念だ。」


芝さんは子供時代から父の仕事を見よう見まねで作り方を覚えた。当時は8軒ぐらい作る家があり、
その頃は九州・四国方面へも出荷していたそうだが、今では材料となる樹齢60年以上の良質の檜も少なくなってしまった。
手作業の為、注文に応じて1日に2枚しか作れないが、今日でも地元の川釣人や農家の方々に重宝されている。


伝統の一品 皆地笠 皆地笠(みなちがさ)

 その昔、源平の戦にやぶれ、熊野に隠れ住んだ平家の公達がいた。彼らは紀州の良質の檜材を使った笠を編み出し、これが熊野詣での人々に愛用されるようになった。
 皆地笠の特徴は、素材は主に檜で一部分に補強用の竹と桜皮を使用し、全てが天然素材であること、軽くて丈夫なこと(竹の笠は重い)、雨の日でも使用できること(檜自体に油を含んでおり雨をはじく)、使い込めば艶がでて深みのある色(赤茶色)に変化する事である。

 芝さんの工房にはヒノキの心地よい香りと、歩んでこられた年月やその人柄が漂っている。
皆地笠の購入について
作製されている方が芝さんだけで、御高齢ということもあり本宮町内でも現在は予約販売となります。
 
予約販売については
道の駅 奥熊野古道ほんぐうにて行っておりますので、お電話にて、まずは予約をいれていただき
納品次第に発送していただくか、取り置きをしていただき、取りに行かれるということになります。
 
お渡しできる日は確定できません。お問合せは以下の道の駅にお願いいたします。
価格は7000円(税別)です。(平成28年4月現在 変更される場合もございますので、道の駅にお問合せ下さい)
 
道の駅 奥熊野古道ほんぐう TEL 0735−43−0911 http://www.za.ztv.ne.jp/teika/
 
こちらまでご連絡、御予約をお願いいたします。
最近お問い合わせが多くなっておりますので納品までお時間がかかると思われます。
どうぞ、御了承下さい。                                  (2017 2月現在)


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